アークコート若松町

 

 


「路地上敷地に建つ木造 3 階 8 戸の長屋」敷地のもつ距離感と奥行き感をそのまま住戸に引き込み、奥に入ってもなお奥行きを感じる住戸を計画している。 住戸は全て、路地の先にあるポケットパークから放射状にアプローチする。1 階の 4 戸は異なる 放射状平面のフラットタイプ、2,3 階は塔屋つきのメゾネット 2 戸と、2 階、3 階それぞれにフラ ットタイプ 1 戸づつの計 8 戸で構成している。各住戸は、玄関から空き地に対して末広がりの空 間となっており、床段差や吹き抜けを介して断面的な広がりをつくっている。街路の先にある安全な空地は、自由な活動を許容する袋小路の溜まりでもある。街の延長にある空間に一度集中させ、私的領域へと拡散していく。8 戸でつくる大きな家 のようなファサードと空地により、街に住む事と私の生活の境界を再構築し、街と長 屋が柔らかくつながる事を目指した。


アークコート若松町

建築   :奥野公章建築設計室  担当 / 奥野公章、小柳綾
構造   :小西泰孝建築構造設計 担当 / 小西泰孝、佐藤隼平
設備   :長谷川設備計画    担当 / 長谷川博
施工   :日本ビルディング経営企画

所在地  :東京都新宿区若松町
用途   :長屋
敷地面積 :245.92㎡
建築面積 :146.74㎡
延床面積 :440.11㎡
規模   :木造 3階建て
撮影   :牛尾幹太
竣工   :2018年